長く愛される京の食堂めし「皿盛」のこと。
ピックアップTopics!
京都三条から徒歩1分の距離にある篠田屋は、昭和の雰囲気をまとう町の食堂だ。8月号では看板メニューである「皿盛」の話を聞かせていただいた。
目次
町なかにある古き佳き食堂
今年の4月頃のことだったと思うが、私は京都特集のために市内を走り回っており、うっかりお昼ご飯時を逃して14時、15時を過ぎる……なんてことがしょっちゅうだった。しかし、なにか食べないと力がでない。ああもう(また)コンビニのサンドイッチにするか? とハラヘリに思考が奪われていくさなか、ふと思い出したのが三条にある「篠田屋」。お仕事をご一緒したライターのかたが教えてくれた食堂だった。
篠田屋の店内。
訪れたのは平日の14時すぎごろだったと思うが、お客さんはまばらで、サラリーマンらしき男性が2人と、家族連れが1組。みな名物の「皿盛」を注文し、家族は中華そばもふくめていくつかのメニューをシェアするらしかった。店内は小さなテーブルと椅子、小上がり、タイルの床、手書きのメニュー。古き佳き昭和の空気感が、たまらない。そして毎度お昼時を逃しがちな私からすると、こういう場所が町なかにあり、いつでもふらっと行けるということが、心底うらやましい。
篠田屋の看板メニュー「皿盛」。ボリュームたっぷり。
7/21(金)発売の8月号では、店主の粂さんご夫妻に、この「皿盛」について話を聞いた。当時お店に通っていた京阪電鉄開発部の方とのやりとりのなかから生まれたメニューだというから、京阪ユーザーとしても嬉しくなる。お昼時は皆慌ただしい。そんななかで「こんなのできない?」と言える、店とお客の距離の近さもまた、町の食堂ならではだ。
■店名
篠田屋
■詳細
【住所】京都府京都市東山区三条通大橋東入大橋町111
【TEL】075-752-0296
『2023年8月号 とんかつ手帖』
Writer ライター
あまから手帖 編集部
amakara techo